新入生の皆さん,今日くぐった昇降口の上に登竜門と書かれていたことに気がついたでしょうか。
 今から四十六年前に第七代校長,徳永先生が生徒昇降口に登竜門と書いた額を掲げたのが始まりで,その名がついています。
 中国のけわしい龍門山にある急流を上りきったコイは龍になるという言い伝えから,努力して才能が認められれば出世が約束されるということを「龍門を登る」とたとえられたのです。つまり成功へと至るために乗り越えなければならない関門のことです。
 皆さんは,奇しくも,辰年,龍の年にこの門をくぐって入学しました。これから多くの楽しみや努力の必要なことがたくさんある,三年間の学校生活は次の人生のために通らなければならない関門なのです。その中で伝統的に引き継がれてきた,徳永先生の三つの願いがあります。
「社会に出ていくために必要な基本的な学問や生活態度を身につけている人」
「友達や自分を大事にし,社会に役立てる人」
「美しいものを愛する心豊かな人」
になるようにと,皆さんのすばらしい力と自分らしさを発揮して,自分の夢探しにまた自分の夢に向かって精進していくことを誓ってほしいと思います。
 さて,この登竜門をいくどとなくくぐってきた2.3年生の皆さん,皆さんにこれから大切にしてほしいことをお話しします。
 
命と心と時間のことです。お医者さんで百歳をこえた日野原重明先生は,「命は君たちの持っている時間である。「いのち(時間)」は,だれにも平等にある。自分以外のことのためにも,自分の時間を使う。いのちをどうつかおうかと決める「こころ」は見えないが,みえないものこそ大切にすべきである。と言っています。

 人の一生で中学校生活はとても短いのですが,人の成長の中で一番重要な時間を過ごすときです。
 今の自分の心を見つめ直し,時間を無駄に使わないよう最後までやり遂げようとする心を強く持ってほしい。そして,先輩として後輩を大切にし信頼される人になってほしいと思います。 
(平成24年度 入学・始業式での式辞より)



新入生の皆さんは,第七代校長,徳永先生が登竜門と書いた額を掲げられて,その名のついた昇降口をくぐって本校での一歩を踏み出しました。昇降口に名前がついている学校はそう多くはありません。皆さんが,3年間,急流を上る鯉のように一生懸命過ごし,登り切ったとき龍になるようにたくましく,才能が認められ大きく成長していることを願っています。
「人間は一生のうち会うべき人には必ず会える。しかも一瞬早すぎず,一瞬遅すぎない時に 森信三」

人との出会いや,物や言葉などの出会いも,縁を持った時が,皆さん一人ひとりにとって一番でここにおられるすべての人に出会うべくしてであったということです。この出会いに感謝し,新しい生活のスタートを切った新鮮な気持ちを忘れずに,一生懸命勉強したり,いろいろな活動を通して,たくさんの友達をつくってください。

 

・本気でやればたいていのことはできる

・本気でやれば何でも楽しい。

・本気でやれば誰かが助けてくれる。

自分の夢に向かって,失敗を恐れずにいろいろなことに挑戦してほしいと思います。

2.3年生の皆さん,進級おめでとうございます。皆さんにこれから大切にしてほしいことをお話しします。

「自分を律する」ということです。

NHK大河ドラマ『八重の桜』を見ている人もいると思います。その主人公の綾瀬(あやせ)はるかさん演じる八重が,銃で的にねらいを定めながら「ならぬことはならぬものです」とつぶやくシーンがありました。この言葉は,会津藩士の子弟が暗唱していた『什の掟』の最後の条項でダメなことはダメという理屈抜きの禁止事項のことです。

その『什の掟』の主な内容をあげると

一,年上の人の言ふことに背いてはなりませぬ

一,年上の人にはお辞儀をしなければなりませぬ

一,嘘言(うそ)を言ふことはなりませぬ

一,卑怯な振舞をしてはなりませぬ

一,弱い者をいじめてはなりませぬ

などです。

現在でも通用する教えだと思います。自分を律する,つまり,社会,学級,友達に対する,一番は自分に対する責任感や守らなければいけないことに対して,意識をしっかり持つことを教えているのだと思います。自分を律し,最後までやり遂げようとする心を強く持ってほしい。そして,先輩として後輩を大切にし,信頼される人になってほしいと思います。そして,GKK,元気いっぱい,けじめ,活発な校友会〜須坂で一番輝く学校〜いや日本,世界で一番輝く学校にしてほしいと思います。

(平成25年度 入学・始業式での式辞より)

須坂市立常盤中学校
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学校長挨拶

校長 堀込 明紀